20260515

春 第45話 星降る夜の秘密帰還


 ごきげんよう、皆様。✨

 

燕市のお城、深い藍色に包まれた現像室。モニターの向こう側では、トラン国の冷たい石造りの牢獄が映し出されています。第39話から始まったメイちゃんとけいた君の初陣、そして163人の「にゅうさん君」たちの集結。物語は今、静かな、けれど決定的な転換点を迎えていますわ。✨

 

トラン国の深い夜。石壁に穿たれた小さな天窓からは、見たこともない異国の星座が冷ややかな光を投げかけていました。まさじい監督は、ごつごつとした岩の床に182cmの体を横たえ、浅い眠り――微睡みの中にいました。🖋️

夢の中では、燕市の穏やかな風景が広がっています。弥彦山の稜線が夕日に染まり、たかちゃんが庭の花に水をやる音、そしてキッチンから漂う香ばしいお出汁の匂い。その安らぎに手を伸ばそうとした瞬間、頬のあたりに「ふにふに」とした、柔らかくて温かい感触が触れました。✨

「……まさじい。まさじい、起きてにゃ」🐾

耳元で囁くような小さな声。鼻先に触れるくすぐったい髭の感覚に、まさじい監督はゆっくりと重い瞼を持ち上げました。そこにあったのは、燕市の夕暮れではなく、冷たく湿った牢獄の石壁と、ポケットから顔を出して心配そうに覗き込むメイちゃんの琥珀色の瞳でした。✨

「……ああ、メイちゃん。そうだったね、ここはまだ物語の真っ只中だった」🖋️

まさじい監督は身を起こすと、固まった関節を鳴らすようにゆっくりと伸びをしました。吐き出す吐息は白く、牢獄の冷酷さを改めて肌で感じます。

「さて、牢獄だけあって殺風景だね。冷たい石の上に寝るのは厳しいな」🖋️

「メイは、まさじいのポケットがいいな。あったかいから」🐾

「寝返り打つとメイちゃん潰れちゃうかもね」🖋️

「トイレも、ウォシュレットないしね。シャワーもなしか……。文明の香り、皆無だにゃ」🐾

そこへ、静まり返った廊下に軍靴の音が響きました。定時監視に訪れたのは、あの気の優しい家来、スカット君でした。🖋️

「スカット君、さっきはありがとう。お陰様で空腹を満たせたよ」🖋️

「それは良かったです。……まさじい、明日、9時から大帝があなたの素性について詳しく聞きたいとのことです。また9時前に迎えに来ますね」

スカット君の瞳には、敵対心ではなく、どこか敬意に似た色が浮かんでいました。彼は他の牢を形式的に確認し、重い鉄格子の鍵を確かめ、立ち去ろうとしました。その背中に向けて、まさじい監督は静かに、けれど心を見透かすような低い声で呼びかけました。🖋️

「スカット君、ひとつ伝えておきたいことがあるんだ」🖋️

スカット君は足を止め、怪訝そうに振り返りました。松明の炎が、まさじいの彫りの深い顔立ちをドラマチックに照らし出しています。

「明日の朝、君がここへ迎えに来たとき、もし僕の姿が見えなくなっていても、決して慌てたり心配したりしないでほしい。逃げ出したわけでも、どこかへ消えてしまったわけでもないんだ」🖋️

「……どういう意味ですか、まさじい?」

「約束しよう。9時には必ず、とらん大帝の前に現れる。一分の狂いもなくね。僕たちの国では『信義』こそが物語を美しく結ぶ鍵なんだ。だから、信じて待っていてほしい」🖋️

まさじいの口元には、薄く、意味深な微笑が浮かんでいました。スカット君は言葉を失い、ただ呆然と立ち尽くしましたが、やがて何かを覚悟したように一度だけ深く頷き、深い闇の奥へと消えていきました。🖋️

「さて……ゆいちゃん、聞こえるかな?」🖋️

まさじい監督が突然、モニター越しに私、ゆいちゃんへと語りかけてきました。その瞳は、絶体絶命の状況とは思えないほど、悪戯っぽく輝いています。✨

「まさじい、明日の9時にとらん大帝に呼ばれたらしいね。全部、この現像室で確認しているわよ。スカット君へのあのお話、とっても痺れたわ」

「ということで、そっちにとらんポートしてくれるかな? こっちには朝帰りということで。ね」🖋️

「賛成!! メイも一緒にね。燕のお風呂が恋しいにゃ!」🐾

私はすぐに、たかちゃんの運転する「あくうあ」で弥彦の麓へと向かいました。5月15日の深夜。ヤヒコ山の上空には、零れ落ちそうなほどの満天の星。Gemini星が、まるで手を伸ばせば届くような位置で青白く瞬いています。眩い「とらんポート」の光がチューブの入り口を白く染め、次の瞬間、そこには懐かしい二人の姿がありました。✨

「おかえり、まさじい。メイちゃん」☀️

自宅に戻ると、そこには当たり前にあるはずの、けれど何物にも代えがたい「平和」が満ちていました。たかちゃんがふと漏らした本音に、まさじい監督は穏やかに、けれど断固とした口調で首を振りました。🖋️

「そうはいかないよ。スカット君の立場も悪くなるし、何よりこれから向かうにゅうさん君たちの立場が悪くなる。小説家として、一度書き始めた物語を途中で投げ出すわけにはいかないんだ」🖋️

「じゃあ、せめてゆっくりお風呂に入って、ベッドでおやすみなさい。明日の朝までは、私たちの時間よ」☀️

湯気の向こう側で、メイちゃんと私はお話が尽きない様子でずっと笑い合っていました。まさじい監督は、書斎のデスクに向かい、一筋の光の下でペンを走らせます。🖋️

「明日の作戦を練ってくるね」

夜はあっという間に更けていきます。燕市の静かな寝顔を見守りながら、物語は「朝帰り」という大胆なプロットを抱え、運命の午前9時へと向かっていくのです。✨

 

✨ ゆいちゃんのアドバイス

まさじい、スカット君へのあの一言、まるで映画のクライマックスの前の予兆みたいで、背中がゾクゾクしたわ。✨

「姿が見えなくても心配しないで」なんて、まさじいにしか言えない最高のミステリーね。スカット君を信頼しているからこその言葉、そして自分自身の「とらんポート」への自信。燕の静かな夜、その自信を裏付けるための作戦会議、しっかり見守っているからね。✨


贈り物:『信義の約束、星下の帰還』

石の 牢獄 闇の 中

見えない 背中に 掛ける 声

「信じて 待て」と 瞳で 語り

物語の 幕を 密かに 開く


燕の 湯気に 包まれて

練り上げるのは 黄金の 策

朝には 戻る 影もなく

約束の 9時 虹を 架ける


☀️ たかちゃんからの献立

「まさじい、メイちゃん、お帰りなさい。スカット君にそんな素敵な約束をしてきたのね。

彼の心を安心させてあげる優しさ、まさじいらしくて大好きよ。

今夜は作戦会議が長くなりそうだから、夜食におにぎりとお漬物、それから温かいお茶を用意しておいたわね。燕のパワーをしっかり蓄えて、明日の『約束の9時』へ向かってちょうだい」☀️


「たかちゃん、ありがとう。このおにぎりが、大帝をも驚かせる知恵の源になるよ!」🖋️


🐾 メイのココロの17文字

いなくても

かならず戻る

信じるにゃ


【メイちゃんの次回予告】

「にゃっほ〜! 燕市のお風呂でピカピカになったメイちゃんだにゃ!🐾♨️

でも、楽しい時間はあっという間……。夜が明けたらまた、あの冷たい牢屋に戻るんだにゃ。

ついに運命の9時! スカット君が驚く中、まさじいと私の『二度目のとらんポート』が完璧に決まる!

大帝の前に颯爽と現れたまさじい。その手には何が握られているのかにゃ……!?

第46話、『掟の試練、黄金の説得』をお楽しみににゃ!

1200倍のエナジーで待ってるにゃん!🐾🍭」


今日はこれでおし・・・メイちゃん。🐾

高度:1200にゃっぽんの生体エナジー🐾

平和元年 5月15日 🐾


♡ 読者の声「平和元年夢物語」


いつもご愛読いただき、ありがとうございます。
『平和元年夢物語』へのメッセージをお願いします。 燕市の小さな書斎で、一文字ずつ大切に紡いできたこの物語が、皆さんの心にどのように届いているのか……。その感想こそが、414話という長い旅路を歩む私にとって、何よりの「琥珀色の光」になります。メイちゃんの俳句への感想や、物語への応援、時にはまさじいへの叱咤激励など、どんなことでもお気軽に書き込んでください。皆さんと「紲(きずな)」で繋がれることを楽しみに待っています。
 

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20260514

春 第44話 鉄格子の晩餐

 


ごきげんよう、皆様。✨

 

第42話での決死の跳躍、そして第43話での大帝との予期せぬ衝突。まさじい監督は今、冷たく湿った鉄格子の向こう側におりますわ。けれど、闇の中にこそ真実の光は宿るもの。物語は今、檻の中で静かに紡がれる、友情と絆の対話へと向かいます。✨

 

「さきほどは、大帝が失礼な対応をしてしまい、申し訳ございませんでした」

牢の鉄格子越しに、先ほどの家来が静かに話しかけてきました。まさじい監督は動じることなく答えます。

「あっ、いやね、その、たぶんこうなるかなって思っていたけど」🖋️

「それをわかって、なぜここに来たのですか?」

「じゃっぽん国ではね、『虎穴に入らずんば虎子を得ず』って言葉があるんだよ。大きなことを成し遂げたいなら、まずは接近戦、だね」🖋️

「わたしは、じゃっぽん国でまさじい、と呼ばれているけど、君は?」🖋️

「はい、コーク人のスカット、と申します」

「スカットくんはヒック系かな?」🖋️

「よくご存知ですね、まさじいさんは、なんでもご存知なんですね」

「あ、いや、まさじいでいいよ。さんはつけないで。なんか弱い年寄みたいに聞こえるから」🖋️

「では、まさじい、お腹すきませんか?」

ぐうっと、静かな牢獄にお腹の鳴る音が響きました。

「いやそれほどでも」🖋️

また、ぐうっとお腹の鳴る音。

「我慢しないでください。ポテトとコーラくらいならお持ちできます」

「そうか、じゃあ、コーラに焼酎を入れてくれるかな?」🖋️

「ショウチュウ? なんですかそれは?」

「トラン国だったな、そういえば。……ウイスキーを少々」🖋️

「そうですね、お疲れでしょうからアルコールも必要ですね」

「スカット君、済まないが、クリームパンとオレンジジュースもお願いできるかな?」🖋️

「甘いものも好きなんですね」

「ああ、連れがね……いや、なんでもない。よろしく頼むよ」🖋️

気の優しい家来、スカット君は微笑んで厨房へと向かいました。その背中を見送ってから、まさじい監督は優しくポケットを叩きました。

「メイちゃん、もう出てきていいよ」🖋️

「え〜、どうしてわかったの?」🐾

「さっき、ポケトークんを出すとき、メイちゃんの柔らかい尻尾に触れたからね」🖋️

「それで、クリームパンとオレンジジュースを頼んでくれたんだね」🐾

「お子様ラーメンと巨峰カルピスを頼みたかったけどね」🖋️

「まさじい、大好き!!」🐾

 

燕市のお城では、ゆいちゃんとたかちゃんがその様子をモニターで見守っていました。

「たかちゃん、まさじいとメイちゃん、優しい家来のお陰でなんとか晩御飯にありつけそうね」

「よかったわ、スカットくんに感謝しなきゃね」☀️

「でも、ふたりからゆいちゃんに呼びかけがあれば、いつでもとらんポートできるんじゃないの?」☀️

「そうなんだけど、さっきまさじいから『まだここにいるよ』って言われたの。まさじいなりの考えがあるわけね」

「さあ、では私達も晩御飯にしましょうか」☀️

物語は、鉄格子の向こう側で育まれる静かな友情と共に、次なる展開を待っています。✨

 

✨ ゆいちゃんのアドバイス

まさじい、自分は「ウイスキー入りコーラ」で、メイちゃんには「クリームパンとオレンジジュース」だなんて、本当に粋な計らいだわ。✨

スカット君という心強い友人ができたことで、この牢獄も少しだけ温かな場所に変わったみたいね。まさじいが「まだここにいる」と決めた理由……それが何であれ、私はここでしっかり見守っているからね。✨


贈り物:『鉄の檻、絆の隠し味』

銀の 月影 檻を 刺す

冷たさ 溶かす 友の 声

虎の 穴に 飛び込んで

掴むは 絆の 隠し味


ポッケの 中の 柔らかな 毛並み

クリームパンに 込めた 慈しみ

乾杯の 泡が 弾けたら

夜の 帳は 光に 変わる


☀️ たかちゃんからの献立

「まさじい、メイちゃん、スカット君のおかげでご飯が食べられそうで安心したわ。

今日は私たちも、まさじいたちが食べているものを想像しながら、温かいお夕飯にしましょうね。

スカット君への感謝を込めて、明日はもっと元気が出る献立を考えておくわ。ゆいちゃん、まさじいの『考え』がうまくいくように、私たちもここでお城を守りましょう」☀️


「たかちゃん、ありがとう。燕の夜風が、少しだけ優しく感じられるね。……よし、この鉄格子の先にある真実、しっかり現像してくるよ!」🖋️


🐾 メイのココロの17文字

ポッケから

パンの香りに

鼻ひくり


【メイちゃんの次回予告】

「にゃっほ〜! クリームパンでお腹いっぱいのメイちゃんだにゃ!🐾🍞

スカット君が持ってきてくれたご飯を食べていたら、突然大帝の怒鳴り声が聞こえてきたにゃ!

どうやらトラン国の重大な秘密に関わっているみたい……!?

まさじいがついに立ち上がる!? 掟と勇気の真骨頂だにゃ!

第45話、『秘密の古文書、大帝の涙』をお楽しみににゃ!

1200倍のエナジーで待ってるにゃん!🐾🍭」


今日はこれでおし・・・メイちゃん。🐾

高度:1200にゃっぽんの生体エナジー🐾

平和元年 5月14日 🐾




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20260513

春 第43話 大帝の怒りと掟


 ごきげんよう、皆様。✨

 

燕市のお城、風の通る現像室。モニターには、トラン国へと降り立ったまさじい監督の姿が揺れています。たかちゃんと私、ゆいちゃんは顔を見合わせて、まずはホッと一息。無事にとらんポートは成功したようですわ。✨


「こうしてたかちゃんと一緒にいても、なにか他人のような気がしないのはどうしてかしら」

私の呟きに、たかちゃんは優しく微笑むだけ。「そうね」と、その一言にすべてを込めたような響き。大人になるまで一度も出会ったことがないはずなのに、出会った瞬間から惹き寄せられる運命の糸。私自身の存在すら、うまく説明できない不思議な感覚。けれど、この温かな場所で、皆の架け橋になれていること。それは、瑞々しい若葉のように確かな事実なのですわ。✨

 

「ゆいちゃん、まさじいの画像が揺れているよ」

たかちゃんの声に我に返る私。そうですわ、今はトラン国での追跡に集中しなくては。モニターに映し出されたのは、あまりに波乱に満ちた光景でした。

 

「やあ、とらんちゃん。元気かい?」🖋️

とらん大帝が家来に癇癪を爆発させているその最中、ふっと現れたまさじい監督。驚きに目を見開いた大帝から、とらん語の罵声が飛びます。おそらく「何者だ!」と叫んでいるのでしょう。


「あっ、そうそう、ポケトークんを持ってきたんだっけ。……これこれ」🖋️

まさじい監督は慌てて懐から翻訳機を取り出しました。じゃっぽん国語とトラン国語をセットして、大きなボタンを押し込みます。

「あ〜、とらんちゃん、元気かい?」🖋️

「☓△◯」

「あー、とらんちゃん、まだだよ。こっちのボタンを押してから話してね」🖋️

「なんだ、きさまは!!! ナニモンだ!!」


さすがはナレーターの感。大帝の怒号がポケトークんを通じて響き渡ります。けれど、まさじい監督のマイペースな語りかけは止まりません。

「あのね、ボクは、じゃっぽん国から来た小説家だよ」🖋️

「☓△◯」

「あー、とらんちゃん、まだだよ。こっちのボタンを押してからって言ったでしょ」🖋️


痺れを切らした大帝。傍らにいた、さっきまで叱られていた家来が静かに口を開きました。

「わたしもあなたのことは存じませんが、なにをしにいらしたのですか?」

家来のほうがメカに強く、言葉も丁寧なようです。まさじい監督は少し安心したように答えます。

「トラン国が、騒がしいので、その原因を知りたくてね。来たわけ」🖋️

「ようこそ、と言いたいところですが、いま取り込み中なので」


「☓△◯」

「あー、とらんちゃん、こっちのボタンを押してから!!」🖋️

「ひっ捕らえて、牢屋に入れろ!!!」

大帝の激昂。まさじい監督の願い虚しく、宇宙共通の「掟」による歓待どころか、まともな会話もできないまま、屈強な兵士たちに囲まれてしまいました。


さあ大変、いきなりの絶体絶命。182cmの体躯が、冷たい石造りの牢獄へと連行されていきます。どうするまさじい。物語は、漆黒の檻の中から、次なる一歩を踏み出そうとしています。✨

 

✨ ゆいちゃんのアドバイス

まさじい、とらん大帝を「とらんちゃん」呼びだなんて、本当に肝が据わりすぎているわ……。✨

「ポケトークん」の使い方がまだ危なっかしくて、モニター越しに見ていてハラハラしてしまったけれど、あの家来の方は少し話が通じそうね。今は暗い牢屋の中かもしれないけれど、ポケットのメイちゃんの温もりを支えに、次の一手を練ってほしいの。私はここで、ノイズの向こう側の二人の無事をずっと祈っているから。✨


贈り物:『檻の中の対話、夕焼けの誓い』

182cmの 巨体が 揺れる

ひんやりとした 筒の奥

1本の 焼酎 夢に 見て

宇宙(そら)の 掟を 胸に 刻む


ポケットの 中の 小さな 勇気

オレンジの 毛並み 震わせて

土埃 舞う 異国の地へと

静かな 渦を 突き進む


燕の 空で 祈る 瞳と

弥彦の 風に 託す 夢

大帝の 心 溶かす 魔法は

ペンが 綴る 言葉の 雫


☀️ たかちゃんからの献立

「まさじい、メイちゃん、捕まっちゃったのね。

あそこはきっと冷えるでしょうから、今日はお腹の底から温まる根菜たっぷりのスープを用意したの。まさじいの好きな、燕のお塩を少し利かせたおにぎりも添えてね。

ゆいちゃん、まさじいなら、あの家来の方といつの間にか仲良くなって、牢屋の中で宴会を始めているかもしれないわ。私たちは温かいお茶を飲んで、どっしり構えて待ちましょうね」☀️


「たかちゃん、ありがとう。鉄格子の向こう側まで、このおにぎりの香りが届くといいな!……よし、牢屋の中から始まる『新章』、楽しみにしていておくれ!」🖋️


🐾 メイのココロの17文字

牢屋でも

監督ポッケに

猫がいる


【メイちゃんの次回予告】

「にゃっほ〜! まさじいのポッケの中から実況中だにゃ!🐾🚀

冷たくて暗い牢屋に入れられちゃったけど、まさじいは意外と落ち着いてるにゃ!

そこに現れたのは、さっきのメカに強い家来の人……!?

まさじいの秘密兵器『焼酎のお湯割り』がついに火を噴くかにゃ!?

第44話、『鉄格子のディナー、絆の乾杯』をお楽しみににゃ!

1200倍のエナジーで待ってるにゃん!🐾🍭」


今日はこれでおし・・・メイちゃん。🐾

高度:1200にゃっぽんの生体エナジー🐾

平和元年 5月13日 🐾


20260512

春 第42話 宇宙の掟と旅立ち

 


ごきげんよう、皆様。✨

 

第39話で始まったメイちゃんとけいた君の初陣。第40話ではトラン国の子どもたち「ペプし子」の孤独に寄り添い、第41話では弥彦のどっかんチューブにてGemini星の女王からの神聖な声を受け取りました。163人の「にゅうさん君」たちが集結し、物語は今、かつてない局面を迎えていますわ。✨

弥彦山の麓、瑞々しい若葉に包まれた「どっかんチューブ」の入り口で、私たちの物語は新たな跳躍の瞬間を迎えます。まさじい監督自らが挑む、命懸けの「とらんポート」が幕を開けますわ。どうぞ、その緊張感とともに、私たちの初陣の続きを見届けてくださいね。✨

 

「ゆいちゃん、今日は、まさじいを、あのどっかんチューブから、とらんポートしてくれないかな?」

風が吹き抜ける燕のお城の現像室で、まさじい監督は静かに、けれど揺るぎない意志で告げました。その言葉に、ゆいちゃんは思わず息を呑みました。

「監督、危険だわ! いくらどっかんパワーが強いからって、監督は182cm、体重77kgもあるのですよ。そんな大きな質量を転送するなんて……」💧

「そう、だからこそ、今、私がとらんポートしなくてはならないんだ。これからのことを考えると絶対に必要なんだよ。それに、とらん大帝から直接話を聞いてみないとね」🖋️

「えっ、大帝とお話ですって!? 地獄の閻魔大王様に会いに行くようなものだわ。私、そんなことできない……」

ゆいちゃんの瞳に不安が広がります。けれど、まさじい監督の覚悟は強く、その瞳の奥には確かな戦略が輝いていました。

「ゆいちゃん、心配してくれるのはありがたいけれど、この物語を最後まで進めたいんだ。そのために必要なことなんだよ」🖋️

監督の言葉に、ゆいちゃんは葛藤します。大好きなまさじいが危険な目に遭うなんて、考えただけでも胸が締め付けられる思いでした。


その時、傍らにいたメイちゃんが、いたずらっぽい目つきで囁きました。

「ゆいねえ、大丈夫だにゃ。私が内緒でついていくから」🐾

「メイちゃんまで危険な目に合わせることなんてできないわ。いっそ、私が……!」

「でも、ゆいねえが行っちゃったら、誰も帰ってこれなくなっちゃうにゃ」🐾🐾

二人の話に結論が出ないまま、時間だけが過ぎていきました。すると、まさじい監督がふっと微笑んで言いました。

「ゆいちゃん、メイちゃん、全宇宙ペンクラブ法律って、知っているかな?」🖋️

「知らないわ、聞いたこともないわよ、私たち」

「それは宇宙共通の取り決めでね。小説家は、その活動を誰にも妨げられないし、危害を加えてもいけない。もし表敬訪問を受けた場合は、大いに歓待すること。缶ビール1本と、焼酎のお湯割りを出すこと……なんて決まりがあるんだよ」🖋️

「まさじい、それ本当なの……?」

「もちろん。もし嘘だったら、ハリセンボンのんでも構わないよ」🖋️

「ゆいねえ、それなら大丈夫じゃないのかにゃ? 私も……」🐾

まさじい監督は優しく首を振りました。

「私は1人で行くから、二人はこっちで、しっかりモニタリングしてておくれ」🖋️

二人を説得したまさじい監督は、弥彦の麓にあるどっかんチューブへと向かいました。いよいよ「とらんポート」の準備です。


「よっこいしょっと。狭いけれど、なんとかなるな。ちょっとひんやりしているけれど……」🖋️

182cmの体を丸め、うつ伏せになったまさじい監督。けれど、極限の緊張状態のはずが、いつのまにか、まさじい監督はすっかりうとうと夢の中へ……。


「べしっ!!」🐾🐾

メイパンチが炸裂しました。

「メイちゃん、ありがとう、目が覚めたよ。さあ、後ろに下がっていてね。じゃあ、ゆいちゃん、お願い!」🖋️

ゆいちゃんは慎重に、そして全力の祈りを込めてどっかんエネルギーを溜めました。狙うは、トラン国のトラン大帝のもと!

「とらんポート!!!」✨✨


その頃、たかちゃんが「ごはんできたよ〜」って呼んでも、今日はお城の中にまさじい監督の姿が見えません。ゆいちゃんから事情を聞いたたかちゃんは、不安そうな顔を見せないように、ゆいちゃんの頭を優しく撫でました。


「ところで、メイちゃんはどこかしら?」☀️

「あの子ったら、あんなについていかないように言ったのに……!」

まさじい監督と、そのポケットにこっそり隠れたメイちゃん。二人は無事に、トラン国の空へと降り立つことができたのでしょうか。物語は、未知の光へと加速していきます。

 

✨ ゆいちゃんのアドバイス

まさじい、182cmの身体をあの狭いチューブに押し込むなんて、本当に無理しちゃって……。✨

「宇宙ペンクラブ法律」が本当ならいいけれど、焼酎のお湯割りとビール1本だけで大帝が納得してくれるかしら。まさじいのポケットに隠れたメイちゃんの温もりが、異国の地であなたを守ってくれることを祈っているわ。私はここでノイズを解析しながら、二人の帰りをずっと待っているからね。✨


贈り物:『墨と焼酎の旅人』

182cmの 巨体が 揺れる

ひんやりとした 筒の奥

1本の 焼酎 夢に 見て

宇宙(そら)の 掟を 胸に 刻む


ポケットの 中の 小さな 勇気

オレンジの 毛並み 震わせて

土埃 舞う 異国の地へと

静かな 渦を 突き進む


燕の 空で 祈る 瞳と

弥彦の 風に 託す 夢

大帝の 心 溶かす 魔法は

ペンが 綴る 言葉の 雫


☀️ たかちゃんからの献立

「まさじい、メイちゃん、無事に着いたかしら?

今日は勇気が必要な日だと思って、元気が出る山菜の天ぷらとおにぎりを用意したのよ。まさじいのポケットに入ったメイちゃんも、お腹が空いていないか心配だわ。

ゆいちゃん、一緒にまさじいたちの無事を祈りながら、温かいお茶を飲みましょうね。まさじいなら、きっと大帝とも楽しく酌み交わしてくるはずよ」☀️


「たかちゃん、ありがとう。燕の塩気が効いたおにぎりの味が、遠くトラン国まで届くといいな!……よし、大帝をあっと言わせる『外交術』、見せてくるよ!」🖋️


🐾 メイのココロの17文字

隠れ猫

ポッケの宇宙

夢の旅


【メイちゃんの次回予告】

「にゃっほ〜! メイちゃんだにゃ!🐾🚀

ポッケに隠れてトラン国へ降り立ったまさじいと私!

そこには、山よりも大きな『とらん大帝』が待ち構えていたにゃ!

まさじいの『宇宙の掟』は本当に通用するのかにゃ!?

第43話、『大帝の晩餐、焼酎の魔法』をお楽しみににゃ!

1200倍のエナジーで待ってるにゃん!🐾🍭」


今日はこれでおし・・・メイちゃん。🐾

高度:1200にゃっぽんの生体エナジー🐾

平和元年 5月12日 🐾


春 第45話 星降る夜の秘密帰還

  ごきげんよう、皆様。✨   燕市のお城、深い藍色に包まれた現像室。モニターの向こう側では、トラン国の冷たい石造りの牢獄が映し出されています。第39話から始まったメイちゃんとけいた君の初陣、そして163人の「にゅうさん君」たちの集結。物語は今、静かな、けれど決定的な転換点を迎え...