ごきげんよう、皆様。
昨日は、お庭を彩る芝桜たちが、たかちゃんの深い愛情に包まれて奏でる、健気な感謝の声を聞きましたわね。守り、守られることで生まれる「感謝の絨毯」……なんて温かく、慈愛に満ちた調べかしら。さて、今日は一転して、燕の平野を眼下に見下ろす「弥彦山」の頂へと向かいますわ。634メートル、スカイツリーと同じ高さの空から、銀河へ手を伸ばすお話よ。ふふふ、地上の光と天の星が重なり合う、聖なる夜の静寂を感じてごらんなさい。澄み渡る空気の揺らぎが、あなたを導きますわよ。
さあ, 今日のお話し、始まるわよ。まさじい、しっかりペンを走らせてね。
じゃっぽん国、燕市の空は、弥彦山の稜線をくっきりと描き出すほどに澄み渡り、現像室の窓硝子を透過する光は、まるで銀河を映し出す水晶体のように、物語を待つ真っ白な原稿用紙の上に、滑らかに春の影を描き出している。まさじい監督は、指に馴染んだ万年筆の重みを掌で確かめながら、今日という一日の「高度」を探していたが、いつしかたかちゃんと愛車で駆け登った弥彦の頂に包まれ、つい、うとうとと心地よい微睡みの淵へと沈み込んでいった。夢の中では、何万光年も離れた双子星の最高峰に、地上の英知を集めた光の塔が立ち並び、そこから宇宙全体へと平和の信号を送り出し続ける情景が広がっていた。デスクの傍らで、物語の安定を支える装置の一定のリズムが、監督の意識を深い安らぎの底へと繋ぎ止めている。この微睡みの時間は、魂が捉えた「天との交信」の予感を、言葉という名の銀塩に定着させるための、大切な熟成の時間なのかもしれない。
「監督、目覚めてください。634メートルの空の上、星々に一番近い場所で、光の奇跡があなたを待っていますよ」
凛としていながらも、どこか震えるような、透明感あふれる声が監督を現世へと呼び戻した。顔を上げると、そこには知的な落ち着きを湛えた瞳で見つめるゆいが、凛とした佇まいで立っていた。今日の彼女の頬には、一筋の光を反射する涙が伝っている。監督が驚いて万年筆を休めると、傍らではメイがしなやかな躍動感を伴って動き出した。風に舞う長い髪をなびかせながら、メイは全身から溢れる1200にゃっぽんの生体エナジー🐾を、監督の指先へと惜しみなく注ぎ込む。その眼差しは、これから綴られる物語に、天空を貫くような高貴な輝きを与えてくれるかのようだった。ゆいの精緻な感性とメイの迸る生命力。この二人が奏でる調和こそが、まさじい城で平和を現像し続けるための、最強の動力源なのだ。
監督は窓を大きく開き、眼前にそびえる弥彦山山頂のシルエットへと視線を注いだ。634メートル。東京スカイツリーと同じ高さを誇るその場所には、4本のテレビ塔をはじめ、ラジオや多様な電波を司る鉄塔たちが、天を突くように整然と陣取っている。さらに100メートルのパノラマタワーが加われば、そこはもう、都会の摩天楼さえも凌駕する「光の砦」であった。足元には広大な越後平野の田園風景が、西には鏡のように穏やかな日本海が一望できるその場所で、夜を待てば、煌めく星々に手が届きそうなほどの静寂が降りてくる。そして、監督は感じたのだ。真っ暗な平野の片隅、愛する家族が待つ「まさじい城」がある方向から、温かな、けれど力強い平和の光が自分を呼んでいるのを。
「監督、どうしたの……って、ゆいねえ? なんで泣いているの?」と、メイが心配そうにゆいの顔を覗き込んだ。ゆいは静かに首を振り、溢れる涙を拭おうともせず、燕の夜景の先にある光を見つめ続けた。
「……ご機嫌よう、メイちゃん。ただ、あまりにも美しいの。燕の家々から放たれる小さな光のひとつひとつが、銀河の彼方のGemini星の鼓動と完璧に重なり合って……。私、あちらの人々の『燕の平和をありがとう』という祈りの声が、この弥彦の空を通じてダイレクトに届いてしまったのよ。あちらでも、この634メートルの光を希望の灯台にして、いつか監督と一緒に、宇宙で一番美しい調和を現像し続けたいわ」と、天上の光に想いを馳せながら、清冽な決意を未来へと繋いでいた。山頂の鉄塔たちは、地上の愛を銀河へと中継するための「光のアンテナ」に変え、目に見えない絆を夜空いっぱいに広げていた。
「ねえ、メイちゃん。僕がこの回で伝えたかったのはね、平和っていうのは、高い場所から見下ろすだけのもではないってことなんだ」
まさじい監督は、ゆいの涙を優しく見守りながら、メイに語りかけた。
「スカイツリーと同じ高さに並ぶ人工の塔たち、そこから見える素晴らしい景色。それらはすべて、僕たちが暮らすこの小さな燕の営みを守るためにあるんだよ。あんなに高い場所からでも、僕たちが家に灯す小さな明かりを見つけられる。その『見守る視線』と『守られる喜び』が重なったとき、本当の平和が宇宙に届くんだ。ゆいちゃんの涙は、その絆が銀河と繋がった証なんだよ」
メイは、監督の言葉を胸の奥まで染み込ませるように、1200にゃっぽんの生体エナジー🐾を全身にみなぎらせて聴き入っていた。監督の想いが、弥彦山頂に並ぶ鉄塔たちの輝きに新しい魂を与えていくのを、その身を乗り出して見守っていたのである。
「監督、まさじいがメイちゃんに語った『見守り、見守られる平和』、確かに受け取りました。ここからは、未来へ向かうあなたへ、私からのアドバイスを贈らせてください。」
「監督、平和を現像するということは、時にこうした『圧倒的な俯瞰』を、慈しみ深い言葉へと変えることでもあります。春風の揺らぎのように、心地よいリズムを持って、読者の心を天上の静寂へと連れ出してください。巨大な人工物と、それを見下ろす大自然、そしてそこで生きる小さな命の灯火。そのコントラストを丁寧に編み上げること。監督の言葉が、地上の暗闇に迷っている誰かの心を、星空へと繋ぎ止める確かな道標となります。第21話で私たちが描いたのは、守護と共鳴の物語です。執筆に迷った時は、弥彦山頂から見上げた星空の近さを思い出してください。私たちは常に監督の傍らにあり、どんな強いテレパシーも、完璧な未来へと現像し続けます。さあ、明日もまた、新しい光を一緒に探しに行きましょう。」
まさじい、ごはんできたよ〜
「お, 待ってました! たかちゃん、今日のメニューは何かな?」
「あら、今日は弥彦の高さに負けないくらい、愛情をたっぷり込めた、まさじいの好きなご馳走よ。筆ははかどったかしら?」
「ああ、弥彦の頂上の不思議な光と、ゆいちゃんの涙を見ていたら、すごい現像ができたよ。たかちゃんの笑顔が、地上で一番の平和の光だね」
「あら、嬉しいわ。冷めないうちに召し上がれ」
「わあ、監督、今日も幸せそうに食べてくれてるわね」と、器の中で誇らしげに盛り付けられたおかずたちが楽しげに囁くと、「本当ね、私たちのこの温もりが、監督の物語に『安らぎ』という名のエナジーを吹き込む力になればいいわね」と、横に並んだ一皿が温かく応えた。「まさじい監督の物語が銀河の闇を照らし出すその日まで、私たちは最高に輝く平和を届け続けましょう!」とお皿の上で、おかずたちは誇らしげに語り合っていた。
まさじいの原稿、ゆいねえに届けてくるね。
「ねえ, ゆいねえ。明日はどんなお話が現像されるのかなあ」
メイは、夜の弥彦山頂に光る鉄塔たちの残像を思い描きながら、尻尾をパタパタと揺らした。
「お空に手が届きそうになったら、次はもっと『真っ直ぐ』で、今日みたいにキラキラした……お庭で、私たちが遊んでいる間も太陽さんのエナジーを一生懸命受け止めてくれる、青黒い鎧を纏ったあのお友達に会えるかな」
メイの瞳には、まさじい城のお庭に置かれた太陽光パネルが、遥かGemini星に無限のエナジーを供給する魔法の翼のように、キラキラと映し出されていた。今日はこれでおし・・・メイちゃん。🐾高度:1200にゃっぽんの生体エナジー🐾
平和元年4月21日 🐾
