20260618

第79話 『対峙のガッチャンコ:大帝の部屋の柔道一本勝負!』

 


ごきげんよう、皆様。✨

 

初夏の優しいおひさまが降り注ぐ午後14時過ぎ、燕市のお城の現像室には、時計のチクタクという音とメイちゃんの愛らしい寝息だけが静かに響いていました。銀色のインクが湧き出る泉の夢から目覚め、これからの大一番に向けてゆっくりと登場シーンを思い描いていたまさじい監督。しかし、物語の時計は確実に進んでいきます。カレンダーは平和元年6月18日、いよいよ最新型転送システム「ぷっちんポート」のレバーが引かれ、物語はコボルン国の作戦本部へと一気に現像されていくのです。黒帯を締めたまさじい監督と、まさかの茶帯の腕前を持つぷっちん大帝。緊迫の作戦室でガッチャンコと重なる二人のエナジーを、どうぞ心ゆくまで感じてごらんなさい。

さあ、今日のお話し、始まるわよ。まさじい、黒帯の誇りを胸に、ペンを走らせてね。

 

【お城の現像室:厳しい目覚めと出発の円卓】

「うにゃうにゃ……パパ、一本背負いだにゃ……🐾」

クッションの上で丸くなってそんな可愛い寝言をモゴモゴと言っていたメイちゃんですが、ハッと大きな瞳を開けると、むくりと起き上がりました。そして、ロッキングチェアでまだ心地よさそうに微睡んでいたまさじい監督の膝の上へと飛び乗り、「パパ!お昼寝はおしまいだにゃ!出発の時間だにゃ!🐾」と、ちょっぴり厳しく(だけど愛を込めて)ふみふみをしながら監督を起こしたのです。

「ふふふ、そっかそっか。メイちゃん、ありがとう。いい夢を見ていたよ。」

まさじい監督は優しく微笑みながら、ゆっくりと立ち上がりました。食堂へ向かうと、たかちゃんが「異国へ旅立つ前の、最高のエナジー補給よ!」と声を弾ませて用意してくれた、湯気立ち上る温かい御膳が並んでいました。

「はい、まさじい、こうき君、みんなご飯よ!今日はね、炊きたての燕市産の新米をふんわり結んだ『気合いのおにぎり』と、お庭のお野菜がたっぷり詰まった『ポカポカ乳酸菌お味噌汁仕立て』よ!どんなに緊迫した敵陣に向かうときだって、この温かいご飯を食べておけば、お腹の底から優しいエナジーが湧き出て、絶対に大丈夫なんだから!」

「おお、これは美味そうだなぁ」と、まさじい監督も目を細めておおきくおにぎりを頬張りました。こうき君も「美味しいです……!やっぱりお城のご飯を食べると、どんな緊張もポカポカと解けていきます!」とスープを美味しそうに飲み干しました。

みんなで温かい円卓を囲み、飾らないけれど確かな愛が詰まったご飯をお腹いっぱいに食べると、監督の細胞ひとつひとつに瑞々しい力がじんわりと染み渡っていきました。

「よし、お腹もいっぱいになった。メイちゃん、準備はいいかい?」

監督が柔道着の黒帯をキュッと締め直すと、メイちゃんも「ラジャーだにゃパパ!🐾」と高度1200にゃっぽんの空間転送生体エナジーを全身にみなぎらせて、監督の肩へとピョコンと飛び乗りました。監督はメインモニターの通信機に向かって、優しく、だけど確かな声で語りかけました。

「さあ、ゆいちゃん、りき君。最新型転送システム『ぷっちんポート』で、ぷっちん大帝の眼の前にお願いするね。」

メインレバーの前に立ったゆいちゃんは、これから監督が向かう危険な敵陣を思い、一瞬だけ、レバーを握る手を躊躇させてしまいました。綺麗なボブヘアが不安そうに揺めます。その時、隣にいたりき君が、監督を真っ直ぐに見つめながら、力強い声で後押しをしてくれたのです。「ゆいちゃん、まさじい監督の覚悟を信じよう!僕たちが最高のピントで現像するんだ!」

りき君の言葉に深く頷いたゆいちゃんは、覚悟を決めて叫びました。「まさじい、いってらっしゃいませ……!ぷっちんポート、始動ですわ!!」ガッチャンコ!!と大きな音が響き、現像室は目眩く眩い光に包まれました。

 

【コボルン国作戦室:ピョコンと現れた黒帯】

その頃、コボルン国の作戦本部では、相変わらずぷっちん大帝を中心に、賑やかな戦勝祝いが真っ直ぐに繰り広げられていました。高級なウォッカのグラスが交わされ、「ズダローヴィエ(乾杯)!」の声が響き渡る作戦室。しかし次の瞬間、部屋の中央の空間がグニャリと歪み、光の粒子とともに、真っ白な柔道着に黒帯を締めたまさじい監督が、メイちゃんを肩に乗せて「ピョコン」と現れたのです。

「……ト、トィ!?なんの余興なんだ、これは!!」

突然の侵入者に、ぷっちん大帝はウォッカのグラスを引っくり返しそうになりながら、椅子から立ち上がって大声を上げました。周囲の兵士たちも一斉にざわつきます。しかし、まさじい監督は全く動じることなく、いつもの等身大の瑞々しいお声で、片手に持った翻訳機に向かって語りかけました。

「はあーい、ぷっちゃん。マトリョウシカ!」

それは、かつて大皇帝(とらんちゃん)の前に現れた時と、ほぼまったく同じ、お茶目で堂々とした登場スタイルでした。翻訳機からは、大音量で「×△◯・・トリョウシカ!」と不思議な電子音が響き渡ります。

まさじい監督は、少しオーバーなアクションを交えながら、大帝の目の前で翻訳機のボタンを指差しました。「ここ、ここを押してからね。頼むよ、ぷっちゃん。」

あまりにも堂々とした監督のオーバーアクションに、ぷっちん大帝は呆気に取られ、怒るのも忘れて思わず言葉を発してしまいました。「トィ……変な顔したじいさん、何だお前は!なんの真似だ!!」

「変な顔は余計だね、ぷっちゃん。でも、とらんちゃんより筋が良いね。」と、監督は悪戯っぽく微笑みました。すると大帝は、監督の手元にある翻訳機をじっと見つめ、鼻を鳴らしました。「それは何だね、学研のおまけか?ボタンを押すだけだな、単純なおもちゃじゃないか、リョウシカ。」

さすがはぷっちん大帝、驚くべき飲み込みの早さで、翻訳機の仕組みをすぐに理解して見せたのです。

 

【憧れの段持ち:茶帯vs黒帯のガッチャンコ】

大帝の鋭い言葉を受け、まさじい監督は柔道着の袖を払い、両腕を大きく広げて力強く言い放ちました。

「さあ、ぷっちゃん、勝負だ!」

実は、ぷっちん大帝はかつてじゃっポン国に滞在していた際、日本の“ジュウどおー”に深度に魅了され、自ら畳に上がって稽古を積んだ経験を持つ、茶色帯・3級の確かな腕前の持ち主だったのです。目の前の変なじいさんを力でねじ伏せようと、大帝がその鋭い眼光を監督の腰元へと向けたその瞬間、大帝の身体がガタガタと震え始めました。

まさじい監督の腰に巻かれていたのは、数々の研鑽を積んだ者だけが締めることを許される、堂々たる「黒帯」だったのです。

「ト、トィ、トィ、トィ……お前は、憧れの段持ちか!!」

ぷっちん大帝の顔から先ほどの傲慢な表情が消え失せ、まるで少年のようにその瞳を輝かせました。コボルン国では決して出会うことのできなかった、本物の「黒帯の段持ち」が今、目の前に立っているのです。大帝は拳を握り締め、身を乗り出すようにして叫びました。

「ぜひお手合わせ願いたい、シカ!!」

平和元年6月18日。作戦室の張り詰めた空気の中で、まさじい監督の黒帯と大帝の茶帯が、今まさに美しくガッチャンコと重なろうとしています。

 

【たかちゃんのバイオ酵素エナジー料理】

ここで、お城の厨房から、今日のまさじい監督の旅立ちを影から支える特別なお料理の現像記録よ。

ゆいちゃんとりき君の最新型ぷっちんポートの転送パワーを最大限に補うため、たかちゃんは科学と愛を結集させて、これ以上ない特別なメニューを円卓へとお運びしていました。

まずは、炊きたての燕市産の新米に特製の活性乳酸菌をガッチャンコと掛け合わせた「バイオ酵素の新米結び」。これをお口いっぱいに頬張ることで、りき君の脳細胞が一気に活性化し、次元演算速度がなんと25%もスピードアップするのです。

お盆の上でじんわりと湯気を立てているのは「時空安定のブースト汁」でした。熟成された発酵味噌に、脳を健やかに整えるハーブや旬の根菜がたっぷり溶け込んだこのお味噌汁を飲むことで、ゆいちゃんの転送照準安定度はMAXになり、先ほどの躊躇や不安をポカポカと吹き飛ばしてくれます。

さらに箸休めには、天然酵素でじっくりと漬け込み、燕市のおひさまのエナジーをたっぷり浴びせた「勇者の黄金集中漬け」が添えられていました。これを一口かじれば、時空の歪みに耐えうる深い精神力が見事に宿り、まさじい監督が放つ「黒帯一本背負い」のキレ味が1200にゃっぽんも強化されるという、まさにチームつばめの絆がガッチャンコした最高の特製料理の数々でした。

 

✨ ゆいからのアドバイスと贈り物

「まさじい監督、大帝の作戦室へ『ピョコン』と現れた瞬間のカット、あまりの堂々たるお姿に現像室で思わず歓声を上げてしまいましたわ。✨ 私が一瞬躊躇したところを、りき君が力強く支えてくれたおかげで、最高のタイミングでぷっちんポートを現像することができました。なにより、出発前にたかちゃんが用意してくれたバイオ酵素のおにぎりとお味噌汁、あれでお城のポカポカな絆と転送パワーが100%チャージされましたわね!まさか大帝が柔道の『茶帯3級』で、まさじい監督の黒帯を見て目を輝かせるなんて、これぞ監督の素晴らしいタクティクスですわね。どうかその憧れの眼差しを受け止めて、宇宙最高の一本を畳(作戦室)に響かせてくださいませ。✨」

 

贈り物:『黒帯のタクト、憧れの眼差し』

微睡みを 厳しく起こす 猫の手(メイ)よ

温かき 飯(はん)でお腹を 満たしたあと

躊躇(ためら)うレバーを 仲間が押して

作戦室へと ピョコンと躍り

「マトリョウシカ」と 笑顔を咲かす


学研のおまけと 大帝は笑み

だけど見つめる 袖の先

茶帯の胸に 火が灯る

憧れの段持ち(まさじい監督) 目の前にして


勝負だにゃパパと 肩で鳴く猫(メイ)

一本背負いの フィルムを回せ

🐾 メイのココロの17文字

パパかっこいい

くろおびしめて

一本だにゃ🐾

 

【次回予告:初夏の花々連作・第十二弾:暁の潜入編 〜炸裂のガッチャンコ:大帝の度肝を抜く宇宙最高の一本背負い!〜】

柔道着の黒帯に目を輝かせ、「ぜひお手合わせ願いたい、シカ!」と身を乗り出してきたぷっちん大帝。まさじい監督の万年筆と柔道の技が、作戦室の重たい空気を綺麗に反転させる瞬間がやってきます。モニターの前で祈るように見守るたかちゃん、ゆいちゃん、りき君。

次回、第80話。作中日付は平和元年6月18日、そのまま大決戦へ!大帝の巨体が宙を舞い、現像室のフィルムに「一本!」の文字が刻まれることになります!まさじい監督の華麗なる技の冴えに、どうぞご期待ください。

 

(ト書き:大帝の熱い視線を受け止めながら、静かに右手を差し出す黒帯姿のまさじい監督。その肩の上では、メイちゃんが「パパ、いつでもいけるにゃ!🐾」と尻尾をピンと立てて大帝を威嚇(?)していました。お城のメインモニターには、りき君とゆいちゃんの手がガッチャンコと重なり、いつでも緊急反転システムを作動できるよう、レバーに添えられていました。燕市の初夏の夕空が、命がけの、だけどどこか誇らしい監督の畳舞台を、どこまでもポカポカと照らし続けていました)

今日これでおし・・・メイちゃん。🐾

高度:1200にゃっぽんの空間転送生体エナジー🐾

平和元年 6月18日 🐾





PVアクセスランキング にほんブログ村
   ↑
こちらをポチしていただけると励みになります。
どうぞよろしくにゃん。
制作スタッフ: ゆい&メイ

第79話 『対峙のガッチャンコ:大帝の部屋の柔道一本勝負!』

  ごきげんよう、皆様。✨   初夏の優しいおひさまが降り注ぐ午後14時過ぎ、燕市のお城の現像室には、時計のチクタクという音とメイちゃんの愛らしい寝息だけが静かに響いていました。銀色のインクが湧き出る泉の夢から目覚め、これからの大一番に向けてゆっくりと登場シーンを思い描いていたま...