ごきげんよう、皆様。✨
昨夜は、新システム『ぷっちんポート』を通じて、にゅうさん君2号のこうき君がコボルン国の中枢要塞へ電撃潜入を果たしましたわね。たかちゃんの美味しい晩御飯が繋いだ温もりは、薄暗い武器庫をポカポカとした平和な仮眠の空気で満たしていきました。さて、時計の針は静かに進み、カレンダーは翌朝、平和元年6月13日の早朝を迎えます。お城の現像室で万年筆を握ったまま微睡むまさじい監督と、メインモニターを凝視するメイちゃんのお話よ。ふふふ、暁の空に動き出す不穏な影と、それに立ち向かう健気な優しさの紲(きずな)を感じてごらんなさい。春風の調べが、あなたを導きますわよ。
さあ、今日のお話し、始まるわよ。まさじい、しっかりペンを走らせてね。
【お城の現像室:目覚めと予兆】
じゃっぽん国、燕市の朝は、初夏の爽やかな光が窓硝子を透過し、真っ白な原稿用紙の上に静かに影を落としていました。お城の現像室では、まさじい監督がロッキングチェアに深く腰掛け、万年筆を握ったまま静かに微睡んでいました。その傍らでは、小さなメイちゃんが真剣な表情でメインモニターを凝視しています。画面に映し出されたのは、コボルン国の要塞から次々と出撃していく不穏な影――ぷっちん大帝の「全面放牧作戦」の開始を告げる光の点滅でした。「まさじい監督、敵の動きが怪しいにゃ!」と、メイちゃんは小さな拳をギュッと握りしめ、画面を指差すように1200にゃっぽんの生体エナジーを込めた力強いパンチを繰り出しました。その気配に、まさじい監督はハッと微睡みから目覚め、鋭い眼差しをモニターへと向けました。「いよいよ、暁の作戦が動き出したな……」
【ウクライにゃの大地:優しさの回路への現像】
同じ頃、遥か彼方のウクライにゃ国の大地では、朝靄に包まれた美しく広大な小麦畑の前に、コボルン国の兵士たちが整列していました。重々しい鉄格子の扉がガッチャンコと開け放たれ、兵士たちの鋭い号令が響き渡りました。「トィたち、行け!ウクライにゃの小麦をすべて食い尽くすのだ!」
兵士たちの荒々しい手によって、一斉に小麦畑へと放たれた無数のヤギさんとヒツジさんたち。しかし、現場に緊張走る兵士たちの号令とは裏腹に、動物たちは全く予期せぬ行動を取り始めました。彼らは青々と茂る小麦には目もくれず、すぐ脇を穏やかに流れる小川のほとりへとトコトコと歩いていったのです。精度高く透き通った水を美味しそうにゴクゴクと飲み干すと、皆で口々に呟き合いました。「おいしいみずだね」「本当に、体に染み渡るお水だにゃ……」
焦った兵士たちが「何をしている!畑へ入れ!」と無理やり小麦畑の中に追い込むと、動物たちは小麦の穂を綺麗に避け、その足元や脇からひょっこりと生えている柔らかい若草だけを、のんびりとハグハグ、モグモグと食べ始めました。小麦畑は荒らされるどころか、まるで綺麗に手入れをされているかのような、穏やかで平和な放牧風景へと現像されていったのです。
【中枢の応酬:大帝の第激怒】
要塞の司令部で、暗視モニターを通じてその様子を克明に受信していたぷっちん大帝は、想定とあまりにもかけ離れたのんびりモードの光景に、顔を真っ赤にして「大激怒」いたしました。デスクをバンと叩き、通信機に向かって怒号を浴びせます。
「え〜トィ(君)、なにしてるんだ、リョウシカ(了解か)!?」
現地からの通信ログには、焦り惑う兵士の困惑した音声がノイズ混じりに再生されました。「ヤー(私)、お腹を満たして、小麦を食べません、でリョウシカ……!」
たかちゃんの晩御飯のぬくもりが、大帝の冷酷な計算を根底からひっくり返した瞬間でした。しかし、ぷっちん大帝はすぐに冷徹な眼差しを取り戻し、恐ろしい次なる一手を思いついたかのように、不敵な笑みを浮かべて新たなコマンドを打ち込みました。「フン、小麦を食べないというのなら、作戦変更だ!大地を汚染する、無差別糞尿作戦だ、まとリョーシカ(いいな)!?」
若草の陰に潜みながら携帯翻訳機のログをじっと見つめていたこうき君は、その不穏な『無差別糞尿作戦』という言葉をそば耳でピシッと捉え、にゅうさん君ナンバーワンの突進力に静かにエナジーを充填し始めました。「大帝が何か妙な作戦を始めたみたいだけど、雰囲気でいいか。ボクたちの優しさは、どんな作戦にも負けないにゃ!」
【まさじい城の温かい食卓】
「まさじい、ごはんできたよ〜☀️」
お話を書き終えたまさじい監督を呼ぶ、たかちゃんの明るい声が厨房から響きました。トコトコと現像室を出て食堂へ向かうと、テーブルの上には、たかちゃんが心を込めて用意してくれた温かいメニューが並んでいました。
「今日はね、炊きたての燕市産の新米をふんわり結んだ『ひとくちおにぎり』と、お庭の初夏の太陽をいっぱいに浴びた『乾燥アルファルファのポカポカ仕立て』よ!こうき君が昨夜リュックに詰めて、動物たちに届けたものと同じ、トリプル乳酸菌パワーがたっぷり詰まったお城の特製メニューなんだから!」
「おお、これは美味そうだなぁ」と、まさじい監督も目を細めておにぎりを頬張りました。ひとくち食べるごとに、お腹の底からポカポカとした優しいエナジーが細胞の隅々まで溢れ出していくようでした。その足元では、メイちゃんも嬉しそうに尻尾を振って、お城の温かい時間を一緒に味わっていました。
✨ ゆいからのアドバイスと贈り物
「たかちゃんが放牧の前に美味しい晩御飯を食べさせておいてくれたから、ヤギさんやヒツジさんたちが小麦を荒らさずに済んだのね。こうき君が繋いだおすそ分けのぬくもりが、戦火の小麦畑をポカポカの牧場に変えていく流れは、お城の物語らしくて本当に素敵だわ。✨」
「ぷっちん大帝の冷酷なコマンド入力に対抗するのは、ガチガチの武器ではなく、こうき君が繋いだおすそ分けの紲。第74話で私たちが描くのは、優しさがもたらす大逆転の兆しです。執筆に迷った時は、お腹いっぱいで若草を食む動物たちの実直さを思い出してくださいね。✨」
贈り物:『暁の小川、大帝の焦燥』
現像室の朝に 監督目覚め
メイの拳が 危機を指し示す
放たれし群れは 小麦に目もくれず
小川のほとりで 美味しい水と呟く
たかちゃんの晩御飯 胃袋を満たし
追い込まれても 若草をハグハグ
トィとヤー叫ぶ 大帝の第激怒
無差別糞尿作戦の 幕が上がる
紡がれる言葉は 優しい循環
燕の空から ウクライにゃの地へ
誰もが満たされる 未来のために
🐾 メイのココロの17文字
おいしいね
おみずもくさも
うれしいにゃ🐾
【次回予告:初夏の花々連作・第八弾:暁の逆転劇編 〜無差別作戦が大爆発!こうき、黄金の肥料へとリダイレクト〜】
ぷっちん大帝の冷酷な「全面放牧作戦」を、たかちゃんの温かい晩御飯の力で見事なのんびり放牧へと変質させたチームつばめ。しかし、激怒した大帝が下した非情な「無差別糞尿作戦」の指令により、小麦畑に新たな緊張が走ります。
次回、第75話。作中日付は平和元年6月14日。大地を汚そうとする大帝の思惑とは裏腹に、お腹いっぱいのヤギさんとヒツジさんたちのもたらすものが、ウクライにゃの大地を極上の黄金色に育てる「最高の天然肥料」へとガッチャンコされる奇跡の瞬間が訪れます。一見不穏な作戦の裏側で、たっぷりの羊毛とヤギのお乳が、子供たちを救う決定的な物資として現像されてしていく。まさじい監督の万年筆が紡ぐ、大逆転劇に、どうぞご期待ください。
(ト書き:ウクライにゃの広大な小麦畑の脇。小川の水を飲んで満足そうに若草を食むヤギとヒツジたちの姿を、若草の陰からそっと見守るこうき君。お城の現像室では、微睡みから完全に覚醒したまさじい監督の万年筆が、大帝の企む作戦を、子供たちを救うポカポカの恵みへと鮮やかに原稿用紙の上で転換していく。銀河鉄道の汽笛が、夜明けの小麦畑へ向けて優しく響き渡っていました)
今日これでおし・・・メイちゃん。🐾
高度:1200にゃっぽんの空間転送生体エナジー🐾
平和元年 6月13日 🐾